敬老館で講座をするようになって知ったこと

こんばんは。言葉をつむぐ「心が伝わる話し方教室」主宰の松本尚子です。

敬老館での講座をするようになって、ご高齢の方についていろいろ知ることが多いです。

私は普段ご高齢の方を接することは少なく、ご高齢の方への授業は初めてでした。

そこで試行錯誤で講座をやってきました。そうこうしているうちにご高齢の方との接し方、導き方、励まし方、見守り方など、いろんな気づきがありました。

まず、ゆっくりしか動けないということです。勿論年齢にもよりますが、60代後半から90歳までの生徒さんがいますので個人差がありますが、立つ、座る、仰向けなるなど私には特に何も感じたことがない動作もひとつひとつがゆっくりで、足腰を気にかけながら、どこかにつかまりながらゆっくり行動します。膝が痛い方が多いんだということも分かりました。

みなさんに対して気を付けていることはカタカナ言葉をなるべく使わないということです。勿論、ご高齢の方にも市民権を得ているような単語は使いますが、きっとご理解いただけない方がいらっしゃるだろうなという思いでなるべく分かりやすい日本語で話しています。これは局アナ時代から老若男女がみんな分かる言葉で話すよう努めていたので得意です。また、あえてゆっくり大きい声で話し、初めて聞くであろう言葉、大事なことは2、3回繰り返します。

表情筋やのど、舌の筋力アップ、肺活量アップのための口の開け方練習、発声、腹式呼吸などを主たるカリキュラムにして授業をしていますが、みなさん、少しずつ自分で変化を感じてきたのか、とても熱心に受けてくださいます。

敬老館に通われているということでとても好奇心が旺盛です。何でも吸収しよう、学んでみようと一生懸命取り組んでくださいます。身体的能力は年齢にはあらがえず少しずつ衰えていきますが、気持ちはみなさん若々しくてイキイキとされています。

みなさんから元気をいただいています。これには正直驚きを感じています。敬老館から帰る時はいつも気持ちが明るくなり、元気になっています。不思議ですが、みなさんとの時間がとても楽しいのです。

こんな気持ちになれるとは講座を始める前までは思いもしませんでした。これからもご高齢の方への理解を深めていきたいと思います。

他の区でもこうした活動ができればいいなあと思っています。

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